SuperMap は、GIS構築のためのソフトウェア製品群です。製品は、新しい製品コアUGCを使った「6Rシリーズ」と、既存コアのSuperMap 2008 ファミリーをバージョンアップした「6シリーズ」の2つに大別できます。

それぞれのシリーズに、GIS開発キット、クラウドGISプラットフォーム、デスクトップGISソフトウェアなどの製品があります。

6Rシリーズ製品には「UGC」「Realspace」「クラウドGIS」という、3つの新しい特長があります。

SuperMap GIS 6R シリーズの製品特長と開発年次

UGC (Universal GIS Core)

6Rシリーズ全製品に使用されている新しい製品コア『UGC』(Universal GIS Core)は、標準C++ライブラリで作られた、クロスプラットフォーム対応の高性能エンジンです。

6Rシリーズ製品は、.NETコンポーネントやJavaBeansコンポーネントで、UGCをパッケージングして作られています。

GIS技術に基づく製品コアと、IT技術に基づくパッケージングの部分を切り分けることで、製品開発のスピードを上げ、GISの発展の歩調をITの発展に近づけることを意図しています。

UGCと6Rシリーズ各製品の関係

Realspace (2Dと3Dの一体化)

Realspace（実空間）は、地球を球体または楕円体とみなした3次元の空間に地理空間情報を表現するもので、平面に投影を行った「紙空間（Paperspace）」に対する言葉です。

3D-GISは、既存の2D-GISに比べて表示効果が極めて高く、視覚化の説得力が増す一方、空間データの蓄積や拡充のしやすさなどは2D-GISのデータモデルに一日の長があります。Realspace は、それぞれの長所に基づき、2Dと3Dを一体化するために開発されたもので、次のような特長があります。

• 2Dのデータを、変換することなく3Dシーンで表示できます。
• 主題図の表示、データ処理、飛行シミュレーションなどを、3Dシーン上で実現できます。

6RシリーズのSuperMap GIS 製品では、次のようなデータを3Dシーンに一体化できます。

• 高さ属性を持つ2Dポリゴンデータ
• 地形データ（DEMなど）
• サードパーティー3Dモデル
• KML/KMZファイル

左：3Dシーンの初期表示画面　　右：3Dシーンへの地形データの重ね合わせ

クラウドGIS (SOA対応のGISプラットフォーム）

6Rシリーズの製品 SuperMap iServer 6Rは、SOA技術に基づくクラウドGISプラットフォーム製品です。

マップ、空間データ、空間解析など、3Dを含むGISサービスを、REST、SOAP、WMS、WFS、WCS、KML、GeoRSSなどの標準規範に基づくサービス形式で配信することができます。

さらに、異なる出所のGISサービスを統合し、新しいサービスノードとして再配信することができます。これを「マルチソースサービス・アグリゲーション」と呼び、まさにSOAに基づくクラウドGISを体現する機能と言えます。

サービス・アグリゲーション（サービス集成）